輸入品の特許明細書を元に、
富士製鐵室蘭製鐵所とローラーガイドを共同開発。
寿産業の代名詞ともいえる製品がローラーガイドです。当社がこの製品にたどりつくまでには、試行錯誤の大変な苦労がありました。
1963(昭和38)年のこと、「作ってほしい機械がある」と富士製鐵室蘭製鐵所から声がかかりました。当時、ローラーガイドはスウェーデンからの輸入品しかなく、高価な機械でした。そこで、特許に抵触することなく、しかも価格を抑えたオリジナル製品の開発に取り組みます。
改良に改良を重ねて誕生した国産ローラーガイドは、業界大手の釜石製鐵所から注文があったほか、大阪製鋼(現・合同製鐡)はじめ、国内の鉄鋼業界で広く採用されるまでになってゆきます。
この技術を富士製鐵と共同で特許申請し、念のためにスウェーデンのメーカー代理店にも照会しました。ところが、そこで思わぬトラブルが発生します。当初は特許に該当しないと回答を得ていたにもかかわらず、当社製造の製品が売れはじめると一転、特許侵害だと警告してきたのです。甚大な損害賠償が発生すれば、会社の存続にもかかわります。気の休まることのない特許係争は、代理店の特許の期限が切れる1971(昭和33)年にやっと終息しました。
営業を担当していた現・鈴木俊幸社長は「四六時中、爆弾を抱えているようだった」と、苦境の日々を述懐します。
この間、当社独自の技術であるという信念は一度たりとも揺らぐことはありませんでした。結果として、チャレンジ精神、現場主義、技術力が認められたのです。
ローラーガイドは工場や生産ラインに合わせて仕様が異なるため、鉄鋼メーカーと共同で開発を進めてきました。特許も共同で取得し、取引先の生産体制と技術ノウハウをしっかり保護していることは言うまでもありません。
当社のローラーガイドは日本のみならず、
既に海外でも需要がある製品です。
ローラーガイドのこと、環境開発のことなど、お気軽にお問い合わせください。