模索期 次の時代へ 1979(平成9)年〜

ローラーガイドだけに頼らない、新しい経営の柱を。
他業種・他社とも連携し、知恵と技術と情報を結集した
新製品の開発へ。

 鉄鋼業界は景気の波に大きく左右されるため、業績のよくない時期を乗り切るには鉄への依存から脱却を図り、新しい事業の柱をつくらなければなりません。
 そこで、1998(平成10)年、新規事業開発プロジェクト(現・環境開発室)を開設しました。そのころは情報通信、福祉、環境がトレンドになり始めていました。そんな折、北海道機械工業会から廃タイヤ処理会社との共同開発の募集があり、当社の熱意が実って指名を受けました。とはいっても、廃タイヤのリサイクル機器の開発もまた、困難を極めました。
 タイヤは摩擦抵抗が大きくて軟らかいゴムと、摩擦抵抗が小さくて硬い鉄のワイヤーからできているため、この正反対の材質を分離破砕する機械をつくらなければなりませんでした。試作機の試験運転は、ゴムに対するトラブルを直せば、それが原因で鉄に対するトラブルが起きるという連続でした。しかし、2年に及ぶ改良の結果、ワイヤーを抜きとりながらタイヤを分離破砕する、世界でも例をみない高性能な機械を2001(平成13)年、遂に完成させることができました。
 廃タイヤリサイクルシステムの開発を足がかりに、新しい粉砕事業が見えてきました。電磁波シールド剤の研究、抗菌コート剤の開発など、他分野の企業とタイアップすることで、さまざまな新商品が誕生しています。
 これらも含め、国内での特許は出願40件、登録44件の合計84件。海外でも登録8件を保有しています。オンリーワンの会社との認識も広がり、経済産業省の『明日の日本を支える元気なモノづくり中小企業300社』など、多くの栄誉にあずかりました。
 新しい取り組みとして、銭函工場で2013(平成25)年、太陽光発電設備を稼働させました。今後、環境開発事業の大きな柱に成長してゆくことが期待されます。
 そして創業65周年のいま、先行きの予測がむずかしい時代を迎えています。だからこそ、創業当初からのチャレンジ精神と不屈の姿勢が最大の武器になるはず。これまで通りに「なんでも、やってみよう」を言葉に胸に刻んで、来るべき未来を切り開いてゆかなければなりません。

  • クロップ押出し装置(平成9年)

    クロップ押出し装置(平成9年)

  • 自動可変ローラーガイド制御機器(平成10年)

    自動可変ローラーガイド制御機器
    (平成10年)

  • 分離破砕機(平成13年)

    分離破砕機(平成13年)

  • VUB150(平成21年)

    VUB150(平成21年)

  • 創業期

    創業期1951(昭和26)年〜


    寿産業のはじまり。

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  • 発展期

    発展期1963(昭和38)年〜


    ローラーガイドの時代。

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  • 拡大期

    拡大期1971(昭和46)年〜


    マーケットを全国から世界へ。

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  • 転換期

    転換期1984(昭和59)年〜


    開発改革・メカトロニクスへ。

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  • 模索期

    模索期1997(平成9)年〜


    次の時代へ。

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当社のローラーガイドは日本のみならず、既に海外でも需要がある製品です。
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